明るいのに疲れる繊細さんへ。かくれ繊細さん(HSS型HSP)とは

明るくふるまう姿と、静かに疲れている姿を持つ女性のイラスト。「かくれ繊細さん」の二面性を表現。 HSP・繊細さん

「ノリがいいね」「明るいよね」「社交的だね」

そう言われることが、わりとある。

その場を盛り上げようと思えば、盛り上げられる。会話も普通にできるし、楽しそうにふるまえる。初対面の人とも、それなりに話せる。だから周りからは「人と関わるのが好きな人」「元気な人」だと思われている。

でも——盛り上がったあと、ふっと冷める瞬間がくる。

スイッチが切れるみたいに、テンションがすとんと落ちる。そこからは、ドヨーンと気持ちが沈んでいく。

にぎやかな場のあとも、人と長くいたあとも、家に帰るとぐったり。玄関で座り込んで、しばらく動けない。「楽しかったはずなのに、なんでこんなに疲れてるんだろう」と思う。

それに、好奇心はかなり旺盛なほう。

「絵を描いてみようかな」「陶芸やってみたいな」「あれもこれもおもしろそう」と、次々にやりたいことが浮かんでくる。新しいことを見つけるのは大好き。

でも、数日経つと、もう冷めている。あんなにワクワクしていたのに、気づいたら興味が薄れている。なんなら、始める前に「段取りやあれこれを考えただけ」で、もう疲れてしまっていることもある。

「気分屋だなあ」「飽きっぽいなあ」「なんで続かないんだろう」「なんでこんなにドヨーンとなるんだろう」

そう自分を責めてしまう。

明るく見えるのに、なぜか疲れる。やりたいことはたくさんあるのに、すぐ冷める。アクセルを踏みたいのに、ブレーキもかかってしまう。

この矛盾に、ずっと戸惑ってきたんじゃないでしょうか。

じつはそれ、あなたの性格が悪いわけでも、わがままなわけでもなくて、「かくれ繊細さん(HSS型HSP)」という気質なのかもしれません。

今日は、そんな”明るいのに疲れる”あなたへ。この不思議な気質について、一緒に見ていきましょう。🌿

モモさん
モモさん

明るいって言われるのに、家に帰るとぐったり…。自分でもよくわからなくて。

ワカボン
ワカボン

それ「かくれ繊細さん」かもしれないよ。刺激を求める力と、刺激に弱い力、両方持ってるタイプなんだ。

「かくれ繊細さん(HSS型HSP)」とは? 🌱

まず、簡単に言葉の説明をさせてください。

繊細さんは「HSP(Highly Sensitive Person)」と呼ばれます。感受性が強く、物事を深く感じて、深く処理する気質のこと。5人に1人くらいいると言われています。

そのHSPの中に、「HSS型HSP」というタイプがあります。

HSSは「High Sensation Seeking(刺激追求型)」の略。つまり、「刺激を求める」性質と「刺激に弱い」性質を、両方あわせ持っているタイプです。HSPの中でも、さらに少数派と言われています。

これが、いわゆる「かくれ繊細さん」。

ふつうのHSP(繊細さん)は、刺激を避けて、静かに、おだやかに過ごすのを好みます。にぎやかな場より、一人の時間。新しい挑戦より、慣れた安心。

でも、かくれ繊細さんは違います。

新しいこと、ワクワクすること、刺激的なことを求めて、自分から飛び込んでいく

旅行に行きたい、新しい趣味を始めたい、知らない世界をのぞいてみたい。好奇心が強くて、行動的で、人と関わるのも嫌いじゃない。むしろ自分から動ける。

だから、まわりからは「繊細な人」だとは、まず思われません。「明るい人」「アクティブな人」「社交的な人」と見られる。自分でも「私はHSPなんかじゃないだろうな」と思っていることが、とても多いんです。

でも——中身は、しっかり繊細さん。

刺激を求めて飛び込むのに、その刺激に、人一倍消耗してしまう。やりたくて始めたことなのに、どっと疲れる。楽しんでいたはずなのに、急に冷める。

たとえるなら、アクセルとブレーキを、同時に踏んでいるような状態。

「やりたい!」と全力でアクセルを踏むのに、「でも疲れる…」と同時にブレーキもかかる。前に進みたいのに、ものすごくエネルギーを使う。だから、車(自分)はどんどんすり減っていく。

求めているのに、消耗する。動きたいのに、すぐ電池が切れる。この矛盾こそが、かくれ繊細さんのいちばんの特徴であり、いちばんしんどいところなんです。

※ なお、HSPやHSS型HSPは、医学的な診断名ではなく、「こういう気質の傾向がある」という心理学の考え方のひとつです。「これが正しい」と決めつけるものではなく、「自分はこうかも」と、自分を理解するためのヒントとして読んでもらえたらうれしいです。🌿

あなたはどう?かくれ繊細さんチェックリスト 🔍

下のリストに、いくつ当てはまるか見てみてください。

  • 「明るいね」「社交的だね」と言われるが、内心はそうでもない
  • その場を盛り上げられるが、あとでどっと冷める・疲れる
  • 新しいこと・刺激的なことに、すぐ興味がわく
  • でも、始めると(または始める前に)すぐ疲れてしまう
  • 興味を持ったことが、数日で冷めることがよくある
  • 人と長くいたあとは、一人になりたくなる
  • にぎやかな場所のあとは、ぐったりする
  • 好奇心は強いのに、慎重で、なかなか踏み出せないこともある
  • 飽きっぽいのに、変なところでこだわりが強い
  • 楽しいことのあと、急に気持ちが沈むことがある
  • 「気分屋」「気まぐれ」と自分でも思う
  • やりたいことはたくさんあるのに、エネルギーが続かない

いかがでしたか?

たくさん当てはまったなら、あなたは「かくれ繊細さん(HSS型HSP)」の気質を持っているのかもしれません。

大切なのは、これは「当てはまったらこう」という決まった診断ではないということ。「あ、これ私だ」と思える部分があったなら、それは「自分はこういう傾向があるんだな」と知るきっかけになります。それだけで、十分です。🌿

なぜこんなに矛盾して、しんどいのか 🌿

「やりたいのに、疲れる」「明るいのに、消耗する」

このちぐはぐさは、どうして起きるのでしょうか。それは、かくれ繊細さんの中で、正反対の2つの性質が同時に働いているからです。

「刺激を求めるエンジン」と「刺激に弱いセンサー」

かくれ繊細さんは、新しいことやワクワクを求める「エンジン」を持っています。だから、好奇心がわいて、いろいろやりたくなる。人とも関われるし、行動もできる。

でも同時に、刺激を深く受け取る「繊細なセンサー」も持っている。だから、求めて飛び込んだ刺激に、人一倍疲れてしまう。

エンジンは「進め!」と言い、センサーは「もう無理…」と言う。自分の中で、2つが綱引きをしている状態なんです。だから、疲れる。当たり前なんです。アクセルとブレーキを同時に踏んでいたら、車だってすり減りますよね。

「盛り上げたあとに冷める」のも、同じ仕組み

その場を盛り上げているとき、エンジンが全開になっています。でも、繊細なセンサーは、その間ずっと刺激を受け取り続けている。だから、盛り上がりが終わった瞬間、エネルギーが尽きて、どっと冷める。あの「ドヨーン」は、頑張ったあとの、当然の反動なんです。

「始める前から疲れる」のも、繊細さんならでは

新しいことを始める前、頭の中で「あれをして、これをして」とシミュレーションしますよね。繊細さんは、この想像がとてもリアル。だから、まだ何も始めていないのに、頭の中で全部体験してしまって、それだけで疲れる。

「気分屋」でも「飽きっぽい」でもありません。あなたの中で、求める力と、感じる力が、両方とも強いだけ。 それだけ、豊かな気質を持っているということなんです。🌿

モモさん
モモさん

アクセルとブレーキを同時に踏んでる…まさにそれだ。だから疲れるんだ。

ワカボン
ワカボン

そうなんだよ。求めて飛び込むのに、その刺激に消耗する。矛盾してるけど、それがあなたの自然な姿なんだよ。

かくれ繊細さんが、少し楽になる付き合い方 ✨

矛盾した気質を持つかくれ繊細さん。気質そのものを変えることはできないけれど、上手に付き合っていくことはできます。

① 「刺激」と「休息」をセットで考える

かくれ繊細さんは、刺激を求めて動いたぶん、必ず消耗します。これは、もう体の仕組みみたいなもの。だから「疲れないようにする」より、「動いたら休む」をセットにするほうが現実的です。

たとえば、楽しいイベントの予定を入れたら、その翌日は何も予定を入れない。友だちと長く会う日の次の日は、一人でゆっくりする時間にする。新しいことを始めたら、「がんばる時間」と同じくらい「休む時間」も確保する。

ポイントは、疲れる前から休みを予定に組み込んでおくこと。「楽しんだら、そのあとは疲れて当然」と最初からわかっていれば、あのドヨーンが来ても、「あ、来たな。想定どおり」と受け止められます。自分を責めずにすむんです。

② 「冷めること」を責めない

「絵を描こうかな」「陶芸やってみようかな」と思っても、数日で冷めてしまう。そんな自分を「飽きっぽい」「気分屋」と責めてきたかもしれません。でも、それは飽きっぽいんじゃなくて、気質です。

そもそも、こんなにいろんなことに興味を持てること自体が、すごいことなんですよ。世の中には「やりたいことが何もない」と悩む人もたくさんいます。次々に「おもしろそう」を見つけられるのは、好奇心が豊かで、感性が動いている証拠。

それに、全部を続ける必要なんてありません。「やってみたいな」と思って、ちょっと試して、「思ったのと違ったな」とわかった。それだけで、立派な経験です。冷めたんじゃなくて、「ひとつ知れた」だけ。興味を持てたあなたを、責めないであげてください。

③ 「明るい自分」も「ドヨーンな自分」も、どっちも本当

人前で明るくふるまう自分と、家で沈んでいる自分。このギャップに、「どっちが本当の私なんだろう」「外では無理してるのかな」「私って嘘つきなのかな」と、戸惑ってきたかもしれません。でも、どっちも演技じゃなくて、どっちも本当のあなたです。

明るくふるまえるのは、ちゃんとあなたが持っている力。そして、そのあと疲れて沈むのも、繊細なセンサーが働いている自然な反応。両方を持っているのが、かくれ繊細さん。「明るいのに繊細」は、矛盾じゃなくて、あなたという一人の人間の、ちゃんとした姿なんです。

④ 自分のペースを知っておく

「どれくらいの刺激を受けると、どれくらい疲れるか」。これは人によって違います。自分のパターンが少しずつわかってくると、「この予定は楽しいけど、次の日はしんどくなるな」「この場は2時間が限界だな」と、予測できるようになります。

そうすると、予定の組み方や、途中で切り上げるタイミング、エネルギーのセーブの仕方が、だんだん上手になっていきます。無理にアクセルを踏み続けなくていい。みんなと同じペースじゃなくていい。

あなたには、あなたのちょうどいいリズムがあります。進んだり、休んだり、また進んだり。そのペースで生きていって、いいんです。🌿

まとめ:あなたは、欲張りでも気分屋でもない 📝

今日は、「かくれ繊細さん(HSS型HSP)」について書きました。

  • かくれ繊細さんは「刺激を求める×刺激に弱い」を両方持つ気質
  • 明るく社交的に見えるのに、人といるとどっと疲れる
  • 好奇心は旺盛なのに、すぐ冷める・始める前から疲れる
  • それは「アクセルとブレーキを同時に踏む」状態だから
  • 動いたら休む、冷めても責めない。両方の自分を受け入れる

「気分屋だな」「飽きっぽいな」「なんでこんなにドヨーンとなるんだろう」

ずっと、そう自分を責めてきたんじゃないかと思います。

明るくふるまえるのに、なぜか疲れる。やりたいことはたくさんあるのに、続かない。盛り上がったあとに、すとんと落ちる。そのちぐはぐさを、「自分はどこかおかしいのかな」と感じてきたかもしれません。

でもね、もうわかりましたね。

あなたは、欲張りでも、気分屋でも、飽きっぽいわけでもありません。

ただ、「求める力」と「感じる力」を、両方とも強く持って生まれただけ。アクセルもブレーキも、どちらも人より大きいだけ。それは、本当はとても豊かで、すてきな気質なんです。

たくさんのことに「おもしろそう」と心が動いて、その場を明るくできて、そして人一倍、深く感じられる。そんな人、なかなかいませんよ。

これまで、その矛盾の中で、誰にもわかってもらえずに、一人で戸惑ってきたかもしれない。「私だけなんでこうなんだろう」って。でも、あなたは一人じゃありません。同じように「明るいのに疲れる」自分に戸惑っている人は、ちゃんといます。あなたのその気質には、ちゃんと名前があって、ちゃんと理由があったんです。

だから、どうか自分を責めないで。

アクセルを踏みたい日は、思いきり踏んでいい。疲れたら、ちゃんと休んでいい。明るい自分も、ドヨーンと沈む自分も、どっちもあなたで、どっちも大切な自分。

あなたのペースで、進んだり休んだりしながら、生きていって大丈夫です。あなたという気質を、これから少しずつ、好きになっていけますように。🌿

かくれ繊細さん(HSS型HSP)の特徴4つをまとめた縦型インフォグラフィック。明るいのに疲れる理由と前向きな捉え方を紹介。
モモさん
モモさん

気分屋じゃなくて、そういう気質だったんだ。ちょっとほっとした。

ワカボン
ワカボン

それでいい。アクセルも休息も、両方あなたのもの。自分のペースで生きていこう。

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